ヒプノセラピーセミナー1(前世療法編)

2月中旬にヒプノセラピー
「退行催眠コース」の前半を
受講しました。
退行催眠とは
前世療法と年齢退行療法を中心に
胎児期退行療法や近未来療法を
学ぶコースです。
2月はこの中でも
特に前世療法を中心に
学びました。
けっこう思ったよりも
ハード目な受講内容で
受講してなによりも感じたのは
え、これってれっきとした心理療法では!?
むしろ通常のカウンセリングよりも
深く潜在意識にコミットするのでは!?
これは相当の技術がいるやつでは!!??
というものでした・・・
いや、ごめんなさい。
正直、ヒプノセラピーってもっと
ふわふわしたものだと思っていました。
「なんとなく行って前世見てくればいいんでしょう?」くらいな気軽な気持ちで臨んでいました。
それくらい、モニターとしてうけたときは
楽しく、簡単にできそうに思えたのです。
でも、セラピスト側は全然違いました・・・
催眠療法では当然ですが
クライアントには催眠状態に入ってもらいます。
私たちは普段、顕在意識と潜在意識を
いったりきたりしながら生活しているのですが
顕在意識と潜在意識の間には
「クリティカルファクター」と呼ばれる
判断のフィルターがあります。
この判断のフィルターが機能しているために
私たちの顕在意識と潜在意識がごっちゃになったり
起きているのに夢の中みたいなことにならないよう
クリティカルファクターがしっかり
私たちの行動を守って(見張って?)
くれているのです。
そして催眠療法というのは
訓練を受けたセラピストがクライアントを
催眠状態に誘導することによって
このクリティカルファクターを少し
緩んだ状態にする技法です。
そうするとクライアントは顕在意識を保ちつつも
自分の潜在意識にアクセスしやすい意識状態に
導かれるわけです。
でも・・・
うまく説明できるか分からないのですが
言ってみれば言葉を使って行うカウンセリングが
陸の上なら
クライアントが潜在意識に入った状態で
進むヒプノセラピーは
まるで水の中でシャボン玉の中にいる
クライアントに対して
行われるみたいな感じでした。
うまく伝わるでしょうか?
もっとおかしな例えかもしれませんが
車(四輪)とバイク(二輪)の違いみたいなものを
感じたのです。
実は私、バイクの中型自動免許を持っているのですが
教習所に通っていたとき
免許習得中ということもありますが
教習所内の信号で止まらなくてはならないときに
バイクの重さに耐えられず転んだりするんです。
(私だけかもしれませんが・・・
割と小柄なほうなのに
小型ではなく中型を取る!って
張り切っていたから)
そのとき教習所で思っていたことは
「車(四輪)は急に止まっても転ばないじゃん!
バイク(二輪)は転ぶから道を譲って!」
でした・・・(無茶言う)
つまり四輪が通常のカウンセリングで
二輪がヒプノセラピー
そんな感じです。
(伝わるでしょうか・・・
そしてこの比喩は正しいのでしょうか)
カウンセリングというものは
もちろんノンバーバルなものも扱いますが
やはり基本的には言葉(バーバル)を
用いて行われるものです。
だからこそカウンセラーの質問ひとつで
行く方向性が変わってしまうくらい
カウンセラーが投げかける言葉というものは
重要で・・・
でも、そうはいってもそこは陸の上。
多少よろけたところで
そこは地面の上という安心感というか
大丈夫な感覚がカウンセラーにはあります。
たとえばちょっとクライアントの
言っていることが分かりにくかったら
「それはどういう意味ですか?」
と質問できるし
文章の主語が分からなかったら
「それは誰が言ったこと?」
と確認できる。
でもこれに対してヒプノセラピーは
本当にまるで水の中で眠っている
クライアントに対して働きかけるー
そんな印象なのです。
ちょっとでも不用意な質問をしたら
とたんにクライアントの顕在意識が働きだして
せっかくのシャボン玉がはじけてしまうような
シャボン玉が壊れてしまうとせっかくの
クライアントが体験している世界までも
ぱちんと割れてしまうようなー
そんな怖さも感じました。
(セラピスト側のときはですが。
クライアントのときはただひたすらに楽しい)
もちろん私が初心者だから
ということもあるでしょうが
それくらい言葉の選び方ひとつ
声のかけ方ひとつ
それらが通常のカウンセリングよりも
もっともっと繊細に選ばなくてはならないセラピー。
それが、私がヒプノセラピーに対して
感じた印象です。
言葉の大切さやクライアントに寄り添うなんて
カウンセラーの基本といえば基本だけれど
でもこれをこんなにしっかり
そして何度も「寄り添う!」って
肝に銘じながらセラピーをしたのは
むしろ本当にルーキー以来だったかも
しれません。
同時に、だからこそこれは
きちんと訓練を受けたカウンセラーから
受けた方がより効果が高いだろうな
と思いました。
ヒプノセラピーはヒプノセラピーで
習得できるものですし
基本的にはクライアントは
自分の潜在意識に入っていくので
完全にクライアント主導で
セラピーは進みます。
でもセラピスト側の技術は
別でしっかり積み上げるべきものだと
思いました。
「夢は無意識を知る王道である」
これはフロイトが言った言葉です。
今回の退行催眠では
「催眠は心理療法の宝庫であり母胎である」
という言葉を教えていただきました。
まさにその通りであることを
ずっとカウンセリングを続けてきた者のひとりとして
深く感じ入った催眠療法でした。